京都国立近代美術館


19世紀後半にイギリスで生まれた「アーツ&クラフツ運動」。
作家のブランドがどうこうでなくて、普段の生活の中にある「用の美」を
再発見した運動だ。


その土地の文化を丁寧に吸収して丁寧に生み出された、
そんななんとも清潔感のある作品たち。


思わず再利用したくなるような
安定感のあるかわいらしい壁紙や
繊細なラインのジャー。


19世紀後半から20世紀前半という最も不幸な時代だからこそ
清貧的なクラフツ達に光が当てられた部分もあったのだと思う。
不幸な時代にYESというつもりはないけれど
人を満たすのは豪華絢爛や量だけではないのだよ、
と優しく語りかけてくれる精神だ。


なるほど今という時代に流行るのも無理はない。



@樂美術館


「用の美」は日本人のお家芸みたいなものだからね。
樂茶碗なんかはその極みだよね。


「美」は自らの外にあったり眺めるものじゃなくて
自分が「美の生活」の一部として作用できるとしたら
そんな気持ちイイことはないよね。