砂の器 デジタルリマスター版 [DVD]
(1974)
監督:野村芳太郎
原作:松本清張
脚本:橋本忍
   山田洋次
主演:丹波哲郎


「あの時代にはまだ浪漫があった」
なんて科白がちょっと理解できる気がする。


こんなに真っ直ぐでいながら白々しくない映画は
もう日本では撮れないんじゃないかって思ってしまった。


そーいった類の映画が撮りつくされたと言う側面もあるだろうけど
私たちは何でもかんでも暴き過ぎてしまったのかしれないな
とも思う。


この映画における映像は
ストレートに美しく、ストレートに訴えるツールにもなる。



話は変わるけれど、
私は先日の四川省のニュースを
半日遅れて、新聞で知った。


新聞は既に私がイマジネーションするには十分な材料を以て
静かに語りかけていた。


速報的に随時情報が更新されて
見飽きるほど映像が垂れ流されて。
そんな中にいるよりも
私はよっぽど大きなショックを以てそのニュースに出会った。


もしかしたら客観的な真実性は
TVでのニュースの方があるのかもしれないけれど
私が受け入れられる形に変形することを許しながらも
その恐怖を饒舌に語ってくれたのは
新聞だった。



何を伝えたい?
どのツールを使う?