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メイド・イン・ジャマイカ
(2006)
監督:ジェローム・ロペルザ
レゲエ。
不思議な世界だ。
暴力誇示を歌うBAD MANの周りにも
政治を歌うおっちゃんの周りにも
セクシーギャルズ。
暴力・政治・家族・銃・セックス・愛。
野性的でマジメでエロくて知的で切ない。
どれも過激でソウルフルで
その飛び火はこっちの野心にも火をつける力をもってる。
日本においてはバラバラであろうカテゴリー・コミュニティが
レゲエというひとつに納まっているのは
すべてが同じ「痛み」の中から生まれて、同じ「痛み」を共有しているからだ。
彼らはその「痛み」の酸いも甘いも
隠しだてるところなく見せつけるから
こちらにも響くし、野性的にさせてくれる。
彼らが貧しくても誇り高いのは
根っからの「弱者」だからだと思う。
だからって女々しくないのが
気持ちイイ。
レゲエがドラッグや銃だけに埋もれてしまわぬように。
誇り高い弱者に甘んじてしまわぬように。