読み人

真摯な仕事って気持ちいい。

勝負は、欲望をどこまで昇華できるかなのだと思う。

なぜユダヤ人は迫害されなければならないのか。 私の直接の知人にはユダヤ人はいないけれど、 それは他人事では全くない。 彼らの中の「天才たち」を私は尊敬の念をもって見上げることがあるし、 彼らは世界を大きく動かすこともしばしばある。 その一方で彼…

平安時代の女性は「月」のようだったのだと、 彼は言う。 闇夜となれば、白い体を顕にする「月」。 ありふれた白も、闇の中では光源となった。 尊き、白。 闇に溶け込むことへの怖れもなければ、 太陽の光を受けて輝くことへの 驕りも、 恥じらいも、 ない。…

ビジネス本(?)なのに、ハウツーしてなくて、 コミュニケーションってそうあるべきだよねって納得。 真に迫ってる良書。 相手の真意を知ること、 私を殺さないこと、 思考を停止させないこと。 これってカナリ難しい。 暴力的なシーンは本当に苦手で 映画…

靴を選ぶのはいつも億劫。 いびつな私の足に馴染んでくれる子が少ないのは知ってるしさ。 しかも、その数少ない靴たちを私はいつも履きつぶす。 歩くことに必死すぎるのかな。 バランスが悪いんだよね。むーん。 [rakuten:book:11352762:image] 一つの偉大な…

薄く金メッキされた小箱をもっていた。 表面に散りばめられた、ダイヤモンドみたいにカットされた小さなガラス達の感触を 確かめるようにしてよく撫でた。 中にはビーズやおはじきを入れていて、 だけど私は上手にそれらを使えなかったから そっと確かめるば…

『同席の男たちが、政治のことでがやがや議論をしているなかで、 ツィア・テレーサが、ふと私の方を向いて、そっといった。 ねえ、アイスクリームってどうしてこんなにおいしいのかしら。 私はアイスクリームさえあれば、なにもいらないと思うくらいよ。 ・…

「いま」は一つの通過点に過ぎない。 ここまでどう変化してきたのか、 そしてどこへ繋がろうとするのか、 そのことに価値がある。 愛とコトバとお金が循環しない時、 それは死んでいることに等しい。 「シニタイ」しか言えなかったあの日々、 私は既に「死ん…

最近・・ こんなんとか [rakuten:book:13083391:image] こななんとか そんな感じ。

初めて読んだ時、「合わない」と感じた。 どうしてだろう。 今から想えば、当時の私は「真っ只中」だったのに。 そうだ。 私は自らのディタッチメントにも 損なわれていることにも 気付いてさえいなかったんだ。 だから「真っ只中」の主人公達に送られている…

原点回帰。 再読。 のせいか、胸に体に 沁みわたる。 英語もフランスもバレエも茶道も主義・思想も。 距離をおいては どうしようもなくなって 毎度毎度、舞い戻る。 それらは既に私の構成要素だから。 それでも 「同じ」であったことなど 一度もないし 現に…

漠然としていた『歴史』が 躍動する。 丸呑みする様にして覚えきた用語たちの 息遣いが聞こえ始める。 空海は その知力・精神力・体力において とてつもなく人間離れした人だけど、 その根本にあるのは人間そのものだった。 『ココ』にあるものをすべからく…

ドイツ人写真家August Sander(1876-1964)。 彼は人物を「ありのまま」写し出すコトに努めた。 あらゆる職業・民族の顔をとらえようと試みた。 彼の写真は その人の質量まで感じさせる。 人々の服装は普段着であるにも拘らず 清潔感があって美しい。 洋服のシ…

ラストが悲しい過ぎる。 ヒトは 例え欠けていると気付いていても それがもしかしたら もう埋まらないのかもしれない と感じても 生き続けるべきだし 生きることが出来てしまうものなんだよね。 そして それでイイんだと想う。

だから言わんこっちゃない。 1回、足つっこむと 出られなくなっちゃうんだよ、 村上ワールド。 いつになく冗談を言う「僕」。 そうでもしなきゃ 救いがないんだもん。 何もかも失われていくから。 改めて「ねじまき鳥クロニクル」は 凄いと思った。 失う物…

「村上春樹はくせになる」 これは事実です。 私はタバコも酒もマックも 中毒ないですけど 村上さんだけはどうしても。 ねじまき鳥を再読しました。 最初は圧倒感の方がデカくって 「理解」には遠かった様に思います。 今回は5歩くらい近づいたかな。 初読み…

「ウソツキムスメ」 泉由良/画・冨田風子 白昼社文庫 「……私は誰ですか?」 も 「私も欠けているみたい」 も 「何が醜いって、自分のために吐いた嘘なのよ」 も 旅にばかり出かけてしまう淋しがり屋の秋子 も 優しくてなんでもお見通しのナナンタさんの家に …

偶然キリスト教に捉ってしまっただけで 宗教を越えた「神」を信仰する大津は 旅先で教会もモスクも訪れた私にとって 理解しやすい存在だった。 私は信者ではなかったけれど どの祈りの場においても 「聖なるもの」を感じずにはいられなかったから。 印象的な…

事実は一つでしかないのに さも真実であるかのような妄想が 百様に存在する。 想像の中で生きるのは 楽しくもあり 恐ろしくもある。

実際に何が起こったか よりも その「実際」を通して 何を感じ 何を想うかが 意味を持つのではなかろうか と思う。 ユラリーナ部長のおうちで ユラリーナ部長の本を ユラリーナ部長より先に 読んでまうという なんとも KY (あたしの場合「空気読めない」じゃ…